こんにちは。かこかと申します。
最初に簡単な自己紹介をさせてください。
- 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
- 金属切削の製造技術歴 約20年
- 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
- インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級、簿記3級を持ってます
- 小さくてもいいからガッツポーズができる人生を目指しています
- 好きなETFは『バンガード・米国エネルギー・セクターETF(VDE)』です
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『かこか、貸します』企画もやってます。
私の経験値を皆様のお役に立てたいと思っています。
ぜひ気軽にお声がけください。
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私はいわゆる大手の企業に勤めていますが、大手企業にありがちなのは上位への報告ですよね。
大手でなくても報告はあると思いますが、大きくなればなるほど一つの事に関わる人が多くなるため、報告会が多く設定されがちだと思います。
私は報告会のたびに
この報告会は意味があるんだろうか?
と疑問に思っています。
というのも、上司が必ずしも報告される内容に対して精通していない場合が多く、適切なコメントをもらえない場合が多いと感じているためです。
上司の立場からすると、直接的、間接的に何かしらの経営判断をするために情報を得たいのでしょうけど、その役に立っているとは思いにくい場合が多いです。
まあそれはいいとしても、管理職になると各報告会でコメントを求められることが多くなります。
私もコメントする場合がありますが、今まで見てきた報告会でのコメントについて書いてみたいと思います。
この記事を読んだ管理職のあなたも明日から実践してみてください。
Baik, ayo mulai !! 🤩
(インドネシア語で、それでは始めましょう、の意味です😋)
- 悪いコメント
- 良いコメント
- 本当に大切なのはコメントじゃなくて〇〇である
私が思うにコメントの種類は大きく3つに分かれると思います。
それは以下の通りです。
- 自分の優位性を誇示したり相手の足りないところを指摘するのみのコメント
- 純粋に疑問に思ったことを尋ねたり指摘したりするコメント
- 相手に思考や行動を促すコメント
順番に見ていきます。
まずは自分の優位性を誇示したり相手の足りないところを指摘するのみのコメントですね。
これははっきり言って悪いコメントですが、報告を受ける側である上位者の経験値が報告者よりも高い場合にありがちです。
たとえ上位者に経験があったとしてもその時点では現場に近いのは報告者である場合が多いと思いますが、上位者が報告者をライバルのようにとらえて、自分の方が知識が豊富であり、正しい判断ができるということを誇示しようとする時によく見られます。
つまり、上位者の気が済むところまで説明できないと満足してくれないんですね。
上位者がその事柄について一番よく知っているのは良くない、ということも言われます。
冒頭に書いたように上位者が何も知らないのも困りますが、上位者が知り過ぎているというのも困りものです。
上位者がそこら辺をよく認識して、出しゃばらないようにしてくれてほどよく中身の濃い議論ができる人であればいいんですが、俺が一番!!俺を納得させられないなら先には進ませない!!という人が上位にいるとやっかいですね。
その他にも、上位者がまだ決断をしたくないがゆえに報告者の足りないところを指摘して決断できないフリをする場合にもよく見られます。
私も経験がありますが、とにかく上位者がわからん、不安だと繰り返すのですね。
あれはどうするんだ?これは大丈夫なのか?
と不安を煽るようなことばかりを言ってくるパターンです。
大丈夫かって言われてもやってもないことなんだから正直わからないし、
こっちが理由を並べて大丈夫だと言っても全然納得してくれないんですよね。
かつ、何が足りなくて判断できないかもちゃんと言ってくれない。
とにかく不安だ、わからん、ということばかりを言って、結局何も決まらないし、何も進まない。
ただただ報告者に不安と資料の修正というムダな時間だけを増やすという最悪なコメントです。
逆に良いコメントというのはどういうコメントでしょうか?
それは相手に思考や行動を促すコメントだと私は思っています。
以前、日本人で初めてノーベル賞を受賞した湯川秀樹が質問をする時のことが書かれた本を読んだことがあります。
湯川さんは会議の場で湯川さん自身も絶対に知っているような、尋ねるまでもないような質問をすることが多かったそうです。
筆者が言うには、そういう基本的な質問をすることによって報告者に思考を促すようにしていたのではないか、ということでした。
たいていの質問に対して報告者は答えられるのですが、時々言っていることが基本に即していないような場合があったのでしょう。
そういう時に報告者がハッと気づくことができるようにそういう誰でもわかるような質問をしていたのではないかと書かれていました。
会社での会議は物理現象だけを議論しているわけではないので、湯川さんのような質問をしている暇はないかもしれませんが、相手に気づきを与えるコメントや質問というのは確実にあります。
私の場合で言うと、ある上司のことを思い出します。
その上司はたくさん話をするような人でもないし、バシバシと物事を仕切っていくようなタイプの人でもありませんでした。
ただ、会議の場で私が報告をすると、ボソっと疑問を口にするんですね。
なんでこうなのかな~?
とか、
こうであったらいいのにな~
といった具合です。
何が言いたいの?とイライラする人もいるかもしれませんが、私の場合はこの上司のボソッとコメントが良い刺激になりました。
というのも、この人の疑問に答えたい、この人の希望を叶えたい、と思わせてくれたからです。
この上司、こういうボソッとコメントをした後にニヤっと笑うんですね。
だから、意識して私を挑発していたのかもしれません。
私はまんまとこの上司の術中にはまってしまっていたのかもしれませんね。
人によって相性もあるでしょうから、全員が私と同じような捉え方をしないかもしれませんが、こういう前向きにさせてくれるコメントというのは良いコメントであると私は思っています。
この記事を書いていて昔の上司の方々を思い出しましたが、やはりいろんな人がいたなあと思います。
コメント力もコメントの仕方も人それぞれでした。
冒頭の「知らない人に対して報告をすることに意味があるのか」という問いに対しては正しい答えはないのかもしれません。
前述のように同じコメントでも人によって捉え方が変わることもあるでしょうしね。
私の立場からすると、この人にこの内容を報告しても意味がない、と思える場面はとても多いですが、私はしょせん中間管理職なので上位の経営層の人たちが何を考えているかを明確に認識はできていません。
もしかしたらあの人たちにとってはとても重要な情報を得ているという感触があるのかもしれません。
ただ、報告をする側にとっては上位の人たちが発するコメントというのは今後の行動に影響を与える非常に重要な情報になります。
そういうことを考えると報告をした甲斐があったなと思えるコメントというのは、むしろ自分が報告した内容に対するコメントではなく、上位からの発信ではないかと思っています。
理解ができない技術的な内容に対して苦し紛れに発するコメントではなく、『日程表が見にくい』などの言っても言わなくてもどうでもいいようなコメントでもなく、そこで得た情報が自分の経営判断にとってどのような影響を与えるのか、ということを発信してもらいたいなと私は思います。
あるいはこんな情報が欲しい、というような物でもかまいません。
とにかく、こちらから情報を提供するだけではなく、上位の人が見ている景色や今考えていることなど、上位の人でしかわからない情報を発信してもらえるのが報告者にとっても価値があるフェアな報告会になるのではないでしょうか。
コメント力は上司力です。
悪いコメントをする管理職はもってのほかですが、報告を受ける側の人は報告者からお土産をもらうだけではなく、報告者に何かしらお土産を渡してあげることが求められているのではないでしょうか?
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