こんにちは。かこかと申します。
若者の邪魔をする人のことを老害と呼びます。
この老害と呼ばれる人たちは自分のことを老害だと認識していないんでしょう。
だから平気で邪魔をします。
では、なぜ老害と呼ばれる人たちは自分が邪魔をしていることに気づけないのでしょうか?
その理由のようなものを私自身が実際に体験したので、それについて紹介したいと思います。
以前、私が海外駐在をしていた時の話です。
日系の取引先企業にお邪魔したのですが、打ち合わせの休憩時間中に
現地スタッフが社長(日本人のおじさん)に何かを訴えていました。
後で話を聞くと、なにやら高度なシミュレーションソフトを導入したい、
という打ち上げだったそうですが、社長さんは却下したみたいです。
社長さんいわく、
「まともに自分で設計もできないくせにシミュレーションソフトなんて早すぎる」
ということでした。
社長さんの言うこともわかるなあと思いつつ、
きっとスタッフからするとこの社長を老害だと思っているんだろうなあと感じたので、
この場面のことはよく覚えています。
ひるがえって、私個人の出来事でこんなことがありました。
まだ入社して間もない新入社員がやたらと電子デバイスの導入を訴えてくるんです。
はっきりいって会社の仕組みもわかってないし、何の役にも立っていない若手なのに、
メモがかさばるのがイヤだからとか、資料をいつでも見返せるようにしたいとか、
オンライン会議で不便だからという理由でさまざまな電子デバイスの使用許可を求めてきました。
後で少し年齢が上の若手社員に聞いたところ、
この世代はコロナ時代を大学で過ごし、オンラインでの授業がほとんどだったので
電子デバイスに対する慣れがこれまでの世代とは格段に違う、
ということでした。
あまりにも電子デバイスに対する執着がすごいなと感じていたので、
そういうことかー、なるほどなーとは思いましたが、それにしてもまだまともに仕事も始めてないし、
仕事の質問はまったくしないのにやたらと電子デバイスの使用制約に関することばかり聞いてくるので、正直に言うと、
お前にはまだ早い、それより先に仕事を覚えろ
と一喝したい気持ちになりました。
あの時の社長はこういう気持ちだったのかと改めて当時のことを思い返しました。
と同時に、電子デバイスの使用を却下することが正しいと考える合理的理由があまりないことにも気づきました。
まず電子デバイスの購入費用が高いことが却下理由として挙げられますが、それによって業務が効率化できるなら先行投資として認めてもおかしくありません。
業務効率の改善のために様々な機器が導入されているのに、
他の部署では使っていないから
とか、
今まで使っていなかったから
という理由だけで却下するのは筋が通りません。
また、機密漏洩防止のためにも個人用電子デバイスで仕事をするのは認められない、という理由もありますが、私自身が普段から行き過ぎた機密管理に疑問を持っていたので、
私の説明に納得のいかない顔をしている新入社員の気持ちはよく理解できました。
結局は、自分の習慣や価値と合わない若者の言動が気に入らないだけ
という感情があったのでしょうね。
電子デバイスに慣れていない私からすると、その利便性や価値を正当に評価できなかったんだろうなと思います。
俺はこれまでそうだった、そんなものがなくても仕事はできる、
そんなことよりまず仕事を覚えろ(これまでの俺のやり方を踏襲しろ)、
というような考えですね。
どうでしょう?
私と同じ視点から見ると、知らず知らずのうちに老害になってしまう人の気持ちが少しは理解できませんか?
管理職としてはなるべく問題を起こしたくないという気持ちもありますので、
私の言い分を正当化するための理由は多少なりとも存在すると考えてはいますが、
若者の訴えを頭ごなしに否定せず、まずは聞いてみて妥当性を咀嚼する、
という余裕は常に持つようにしたいなと思いました。
最後に自己紹介をさせてください。
私はこんな人です。
- 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
- 金属切削の生産技術歴 約20年
- 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
- 海外駐在経験あり
- 高周波焼入れに関する本を書きました
- Xもやってます https://twitter.com/kakoka_2019
もしこの記事を読んで良いと思われたようでしたら、
コメントをいただけると励みになります😊