仕事

年齢を重ねるごとに良い上司に巡り合えなくなってくる説

先日、悪い考課をもらってしまった記事を書きました。

あんたに俺の何がわかんの? 悪い考課を喰らってしまいました今日の記事はグチです。 グチを書かせてください。 今日、昨年の考課結果を知りました。 ある程度は予想していましたが、結果は...

今回はその延長のような記事になります。

このブログでは繰り返し言っていますが、サラリーマンにとって上司との出会い、相性はとても重要です。

人は環境で変わる この世を生き抜く最強の技術今回は本の紹介です。 この世を生き抜く最強の技術  わび 著 (function(b,c,f,g,a,d,e){b....

先日、私の知り合いのEさんと話をしていたのですが、Eさんも考課が悪かったと嘆いていました。

Eさんと話をしていて思ったことがあったので、記事にしてみたいと思います。

  1. 自分の成長とともに失ったもの
  2. 名前が覚えられない
  3. まとめ

自分の成長とともに失ったもの

Eさんは40代後半で、管理職ではなく一般職の方です。

Eさんとは付き合いが長いのでこれまでもいろいろと話をすることがあったのですが、
考課が悪いことが多かったらしく、自分に対する評価に納得できないとたびたび訴えていました。

このEさん、他人に対してはとても鋭い観察眼を持っている人で、
的確に状態を言語化できる能力を持った人なのですが、
なぜか自分に対する評価だけはやたらと甘い人なんですね。

そして、常に自分の考えや実力に自信を持っています。
なんでそんなに自信満々で言い切れるんですか?と聞いたことがあるくらいです。

簡単に言うと、自分がわかっていない人なんですね😂

なので、Eさんの考課が悪いのは妥当であるというか、仕方がないなと私は思います😋

でもこれって誰でも陥る可能性はありますよね。
当然のことながら私にも当てはまります。

私はEさんほど自信もないので、結果はどうあれいったんは他人の評価を受け止めないといけないという冷静な視点を持つように心がけていますが、
他人から見れば私もEさんと同じように自分のことを正当化しようとしているだけなのかもしれません。

もう少しEさんと話をしていくと、Eさんの分析としては、
自分の評価が低いのは適切に仕事を評価できる上司がいないからだ
という見立てだそうです。

まあEさんの場合は、有能な俺の能力を評価できないのは無能な上司のせいだ、
というニュアンスを含んでいるんですが🤣、
なんでEさんがそんなにも無能(に見える)上司にあたってしまうのか、ということを考えてみました。

私なりの結論としては、

自分の実力と上司の実力にあまり差がないから

です。

どういうことかというと、若い頃の上司というのは自分とは年齢も実力も差がありました。
いろんなことができない自分に対して先輩や上司はできる。
自分が知らないことも先輩や上司は知っている。

年齢に差もあるでしょうし、何より役職に対する畏敬の念などもありました。
したがって、基本的には自分より上の存在であることを無意識ながらも認めていたのだと思います。

そういう関係性の上司から評価をされた場合、ある程度悪い評価を受けたとしても、
素直に受け取ることができるのだと思います。

一方で年を取ってくると、当然ながら自分も成長していきます。
経験や知識も一人前になってくるので、やれることも増えるし、
自分なりの考えや意見も持つようになってきます。

つまり、どんどん上司との差がなくなってくるわけです。

もちろん、年齢も縮まってくるというか、場合によっては年下の上司も珍しくはないでしょう。

若い頃の評価というのは例えてみれば親や先生からの評価みたいなもので、
評価する側とされる側に明らかな差があります。
一方で年を取ってからの評価というのは兄弟げんかみたいなもので、
そこには明らかな差はありません。

つまり、あいつはこう言ってるけど俺はそうは思わない、というような感じになるんですね。

若い頃は上司との「差」によって納得できたことが、
年を取ると差がなくなり、単なる「違い」になってしまうわけですね。

差は上と下の関係、違いは横の関係と言えばわかりやすいですかね。

違いというのはどちらが正しいというわけではありません。
監督と選手に「差」はありますが、レフトとライトに差はありません。
右か左かという「違い」があるだけです。

ですが会社の場合、組織的に上司の考えの方が優先されます。
それは組織である以上仕方がありません。

そうなると、ある軸では正しい評価が自分に下されたとしても、
自分と違う評価軸であるがゆえに納得のいかない評価と捉えてしまうのでしょう。

また、年を取るほど自分の仕事の質も変わってきます。

若い頃は自分がプレーヤーである場合が多いので、自分さえ頑張っていれば結果を出すこともできたでしょう。

ですが、年を取ってくるとそれまでの経験を買われてリーダーであったりまとめる役を任されることが多くなってきます。

そうなると、自分の実力だけでなく、他人の実力を引き出す力も求められます。
今までは上だけを見ていればよかったものの、下のことも見る必要が出てくるわけです。

さらに言うと、リーダーに与えられた仕事というのは、
答えがない仕事である場合が多くなります。

そこに答えを出していくのはリーダーの仕事になるわけですが、
答えがないからこそいろんな考えが出てきます。
つまり、評価する軸がいくらでも存在することになるので、
軸が異なる上司に付いた場合は余計に評価されづらい環境になると言えるでしょう。

名前が覚えられない

余談ですが、私は若い頃は人の名前を覚えるのがとても得意でした。

一度名前を聞いたら忘れないと言っても過言ではなく、
それは私自身も自信がありました。

ですが最近はその自信はなくなってしまいました。
まったく人の名前を覚えられないし、思い出せないのです。

何年も一緒の職場に所属していた人ですら、少し合わないと忘れてしまったりします。
もう自分でもめちゃくちゃショックを受けますね。

年齢のせいというのもあるかもしれませんが、私はこれも経験と関係していると思っています。

若い頃は取引先の人は先輩でした。
年齢的にも仕事の経験的にも、です。
ですから、基本的には尊敬の念を持って接してたのだと思います。

ですが、年を取ってからは相手に対して尊敬の念を持たなくなってきたのだと思います。
名刺をもらっても名前をしっかり確認することすらせず、
すぐに自分の興味のある商談を開始してしまいます。

これは相手に対しても失礼なことだと思いますが、
自分の経験が邪魔をしてしまっている例の1つだと思っています。

まとめ

人が経験を積むということは素晴らしいことです。

そのために仕事をしている、そのために生きていると言っても過言ではないでしょう。

ですが、経験を積むにつれて相手を認められなくなってきてしまうというのも紛れもない事実でしょう。
偉そうにしているおっさんやじいさんがいるのもこれで納得がいきます。

以前の記事にも書いたように、私も自分の評価に納得がいっていません。
正直、自分が間違っているとは思いたくはありません。

ですが、ある軸をもって見れば、低い評価になってしまうのだということも認めないといけません。
その軸と自分の軸が違うことに憤りを感じていても仕方がありません。
どちらが正解というものでもないでしょうからね。

だからこそ、いろんな考え方の軸を勉強し、その軸と自分の軸との違いを認識しておく必要があるなと思っています。

自分の軸が絶対的に正しいとしか思っていないEさんの場合は、
そこから少しでもはずれた評価を受けると認められなくなってしまいますが、
その軸は経験となの材料を使って自分が勝手に作り上げた軸であり、
種類の違う材料から作られた軸もあるのだということを理解すべきだと思います。

最後にひとつ、管理職として重要だなと思うことは、

常日頃から自分の軸をしっかりとみんなに表明すべき

ということです。

自分の軸を見せずして、評価の時だけ都合の良いように使い分けるのは
確かに部下は混乱してしまうと思います。

部下は誰だって上司に認めてもらいたいものです。

とはいえ、上司には上司の考えと責任もあるのでそれを貫く必要もあります。
すべての人と考えが一致することはないと思いますが
(特にベテランになるほど合わなくなります)、
きちんと軸を見せておくことで、部下もそこに合わせるか合わせないかの選択肢が持てるようになるのではないでしょうか。

やはり上司にできる最大の武器は

  • 部下の話を聞くこと
  • 自分の考えを表明すること

なのだと思います。