こんにちは。かこかと申します。
最近、いろんな工作機械メーカーが歯研盤をリリースするようになりましたね。
最近では不二越も歯研盤を発表しました。
今度のJIMTOFの目玉として売り出したのでしょう。
https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/news/pre/pdf/20241016.pdf
少し前で言うと、トーヨーエイテックも歯研盤を出しています。
https://www.toyo-at.co.jp/products/kousakuki/tgg262w.html
どちらの会社も以前、ギヤホーニング盤を出していた歴史があるので
それほど驚きはしませんでしたが、一度撤退した歯車機械に戻ってきただけでなく、
すでに強力なライバルがいる歯研盤の分野になぜ進出してきたのか。
それはきっとEV化を見据えてのことなんだろうなと思います。
エンジンがなくなってEV化されると、部品点数が圧倒的に少なくなります。
これまでエンジンを構成しきてた部品のほとんどがなくなるということは
工作機械も不要になるということを意味します。
工作機械メーカーにとっては一大事です。
ですが、そんな中でも唯一残る部品は歯車であると言われています。
エンジンのような変速機構は要らなくなるのでギヤの枚数は減りますが、
モーターは高速回転であることが求められますので、
どうしても減速機構が欲しくなるためです。
さらに言うと、これまで騒音はガソリンの吸気音・排気音、
あるいは爆発音が主な原因であると言われてきましたが、
モーターになるとそれらの音がなくなります。
そうなると一番の原因になるのが歯車のかみ合い音、
あるいはかみ合いによって引き起こされる振動になると言われています。
これまでも歯車にはかなり厳しい精度が要求され、
製造メーカーは大変な苦労をしてきたわけですが、
それがさらに厳しくなるわけです。
そうなると高性能歯車には欠かすことができない歯研盤の需要が増えることになるので
それを見越して進出してきたのだと思われます。
それ以外にもこれまで歯車に関わったことがないようなメーカーも
歯車関連の事業を始めています。
古くて新しい技術と言われる歯車。
「会社の歯車になりたくない」なんていう言葉でネガティブなイメージがある歯車ですが、
実はとても難しくて、最先端の技術なんですよね。
最後に自己紹介をさせてください。
私はこんな人です。
- 大手企業の生産技術を研究/開発する部署の課長
- 金属切削の生産技術歴 約20年
- 上司と部下の人間関係を中心に仕事のことを書いています
- インドネシア駐在経験あり。インドネシア語検定C級を持ってます
- 高周波焼入れに関する本を書きました
- Twitterもやってます https://twitter.com/kakoka_2019
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